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【7月度マイベストTV賞】-「GALAC」2020年11月号

放送批評懇談会の正会員とGメンバーが投票。
得票数の 「ベスト3」 が月間ノミネート番組になり、
年間のベスト1がマイベストTV賞に輝く!

■選出された番組
日曜劇場「半沢直樹」(TBSテレビ)
●時代劇や歌舞伎と比類されているが、それ以前に信じられないようなパワーでドラマの世界に引きずり込む制作陣(俳優も含めて)の凄みに圧倒される。これほどまで次の回が待ち遠しくなるドラマはない。まさにテレビドラマの鑑。

火曜ドラマ「私の家政夫ナギサさん」(TBSテレビ)
●特殊な状況のようで、違和感なく、主人公の気持ちに寄り添える。ナギサさんの、他人だけれど他人だからこそ言えるようなアドバイスに癒される。

NHKスペシャル「タモリ×山中伸弥“人体VSウイルス”驚異の免疫ネットワーク」(NHK総合)
●伝染病の専門家でない山中先生が新型コロナを語ることを良しとしない人もいますが、ではほかの誰に、これほどわかりやすく、面白く、説得力をもって語ることができるでしょうか? これぞテレビ、そして、これぞ NHK ですよ。むやみに制作費を削っちゃダメですよ。

■話題になった番組
ストーリーズ 事件の涙「そこに あなたがいない~京都アニメーション放火事件~」 (NHK総合)
●番組を見て、どんな事件でも被害に遭われた方には一人ひとり人生があり大切な人たちがいたことを当たり前ではあるけれど改めて思わされた。事件をただの歴史にしない制作者の思いが伝わってきた。

タモリ倶楽部 「ストリートビューでオンライン撮り鉄! 偶然鉄道フォトコンテスト」 (テレビ朝日)
●鉄道+ステイホーム+低予算の卓越したアイデア。この番組を支えてきた制作会社・ハウフルスの面目躍如。

「音楽の日」(TBSテレビ)
●中居正広と安住紳一郎アナの最強コンビによる司会は、どの長時間音楽番組より安心して楽しむことができます。今年も盛りだくさんのゲストのトークと歌を思いっきり楽しむことができました。

第29回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品「テレビで会えない芸人」(鹿児島テレビ)
●放送に乗せるだけで内外から相当の波紋を呼びそうな芸人、松元ヒロ。この人をただローカル放送に留めず、系列のコンペティションにエントリーして全国に放送させようという、鹿児島テレビの覚悟と魂胆に拍手。

ドラマ&ドキュメント「不要不急の銀河」(NHK総合)
●ドラマの現場で3密を避けるための方策を考え、とにかく気を配って作品を作りあげる。ドキュメントにその苦労がにじみ出ていた。ドラマは、又吉直樹の内省的な物語に井上剛のアゲアゲな演出が意外にマッチして、コロナ禍のもやもやした世界を明るく吹き飛ばした。

木曜ドラマ「BG~身辺警護人~」(テレビ朝日)
●木村拓哉と斎藤工のバディ感が強調されてさらに面白くなった。本来はオリンピックに絡んだ内容になる予定が延期のため脚本もだいぶ変更したそうだが、むしろ身近な警護で心に染みる内容になり良かった。

ドラマ24 特別編 「40万キロかなたの恋」 (テレビ東京)
●小劇場出身の玉田真也の脚本がいい。千葉雄大のオタクぶりとそれを客観的に見る門脇麦との対比、吉岡里帆が声だけ出演という完全にソーシャルディスタンシングな企画がさすがテレビ東京の深夜ドラマ枠らしい!

探偵・由利麟太郎 (関西テレビ)
●横溝正史の美しくもおどろおどろしい世界観を表現した映像美とひたすらカッコいい吉川晃司。続編が見たい作品。

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★「GALAC」2020年11月号掲載