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【4月度マイベストTV賞】-「GALAC」2020年8月号

放送批評懇談会の正会員とGメンバーが投票。
得票数の 「ベスト3」 が月間ノミネート番組になり、
年間のベスト1がマイベストTV賞に輝く!

■選出された番組
よるドラ「いいね!光源氏くん」(NHK総合)
●光源氏が独身OLの家に居候の生活、突拍子もない設定だがとても面白い。伊藤沙莉の演技は自然で共感でき、ドラマにリアリティを与えています。もちろん千葉雄大の上品な美しさとコメディに真剣に取り組む演技もすばらしい。

連続テレビ小説「エール」(NHK総合ほか)
●古山裕一・音夫妻に毎朝元気をもらっています。毎日新型コロナのニュースばかりで、それも大事なのですが、やはり私たちは新しいドラマが見たい。芸術家の夫妻が主人公というのも、現在もっともダメージを受けている業界のひとつなので、考えさせられ、また芸術の大切さを再認識させてくれるドラマだと思います。

ETV特集「緊急対談 パンデミックが変える世界」(NHK総合)
●今後日本はもとより世界中の人々の日常生活がどのように変化していくのか。専門家からも憶測の域を出ない情報が多く、来年のオリンピックはどうなるのか、誰も予測できないことが不気味に感じました。

■話題になった番組

日曜ドラマ「美食探偵 明智五郎」(日本テレビ)
●耽美な世界と、コミカルなマンガの世界とのギャップが面白い。新型コロナの影響でソーシャル・ディスタンシングを保って撮影したところも、舞台演劇のような味わいになって、効果的に生かされていたように思えた。

ドラマBiz「行列の女神~らーめん才遊記~」(テレビ東京)
●おいしそうなラーメンを切り口に、ラーメンを愛する人々の悲喜こもごもを描いていて、1時間があっという間だ。早くお店で気兼ねなくラーメンをすすれる日が来ますように。

土曜ナイトドラマ「M 愛すべき人がいて」 (テレビ朝日)
●ドロドロの、かつての東海テレビの昼ドラのような展開ながら、実話がベースになっているだけに、浜崎あゆみを思い起こしながら興味深く見ている。ネットへの話題づくりもうまさが際立つ。

オトナの土ドラ「隕石家族」(東海テレビ)
●冴えないけど家族思いの父親役の天野ひろゆきが意外に巧い。往年の美人女優の松原智恵子さんが、少々記憶に問題が出てきた息子溺愛の姑を可愛く演じていてビックリ。明日のことはわからない、というコロナ禍の今とリンクして、真剣に見てしまっている。

連続ドラマW「鉄の骨」(WOWOW)
●責任が重い立場の人ほど「必要悪」という言葉で自分自身を納得させなければならない。そんな苦悩を内野聖陽さんと柴田恭兵さんは表情の一つひとつで見事に表わしていた。

NHKスペシャル「“感染爆発”をどう防ぐか」(NHK総合)
●感染症対策チームの最前線の方がスタジオに来て生の声で話す、このことに非常に価値があると感じた。

The Covers「松本隆SP」(NHK総合)
●青春時代は松本隆さんの作品と共にあった。いろいろなソースで音楽を聴ける今と違い、テレビの音楽番組がヒット曲を作り出していた時代、松本さんの作品が実にすばらしかったことに今さらながら感動した。

マツコの知らない世界「昭和ポップスの世界」(TBSテレビ)
●「ザ・ベストテン」のランキングボードを使い、往年の名曲映像をたっぷりと見せてくれた。ラストのジュディ・オングご本人登場に出演者全員がヒートアップする様子から、世代を超えた音楽愛がほの見えて楽しかった。

テレメンタリー2020「おっぱい2つとってみた」(北海道テレビ)
●乳がん患者を取材してきた記者自らが乳がんになって今度は自分自身をカメラで追ったドキュメンタリー。手術後のホルモン治療は子宮がんにも気を付けなければならないこと、この治療は10年は続くことなど知らないことが多く、取材者だからこそ発信してくれたのだと思った。

ザ・フォーカス「声なき声」(CBCテレビ)
●家では喋れるのに学校や職場など特定の場面で声が出なくなる「場面緘黙症」という病があることを初めて知った。これに限らずさまざまな行動に悩んだとき、その裏には病気が隠されているのかもしれないと考えなければいけないのだなと思った。

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★「GALAC」2020年8月号掲載