ギャラクシー賞「報道活動部門」設立の趣旨


 放送批評懇談会は、2003年に創立40周年を迎えます。放送批評懇談会では、これを記念して、ギャラクシー賞に新たな部門として「報道活動部門」を設けることにいたしました。

 これまで放送批評懇談会では、選奨活動としてテレビ・ラジオ・CMの3部門を設け、毎年の優れた番組やCMに対し、ギャラクシー賞を贈ってきました。しかしながら、事件報道の実際のあり方を見れば明らかなように、放送における報道活動が一つの番組として完結することはむしろまれで、一つの番組枠を越えて継続的に報じたり、ある番組の1コーナーでの報道が、社会に重要な問題提起を促すきっかけになるといったことが、しばしば見られます。そのことからすると、現行のギャラクシー賞の枠組みでは、報道活動の評価については、すくい上げることができなかった面が多くあったことも、また確かです。

 近年、一般の視聴者・聴取者から、放送メディアに対する批判の声が高まるなかで、放送ジャーナリズムのあり方を問う動きが高まりつつあります。他方で、「放送のデジタル化」という変革の波のなかで、とりわけ放送事業における産業的な期待や不安が喧伝される傾向があります。

 そのようななかで、放送が本来持つ社会的意義を見直し、放送における報道活動の一層の活性化を求めていく一つのきっかけとなるべく、今回、ギャラクシー賞に「報道活動部門」を設立することといたしました。放送批評懇談会としては、この「報道活動部門」という場を設けることで、放送における報道活動のあり方を議論し、優れた活動に光をあてるとともに、とくに地域の放送ジャーナリズムの活性化を支援していこうとするものです。

 ギャラクシー賞報道活動部門賞は、その選考の対象となる1年間の放送活動(テレビ・ラジオを問わず、すべての放送番組)を通じて、キャンペーン報道など特定の番組枠を越えて取り組んだ優れた報道活動や、単体の完結した番組とならずとも、社会性、時代性のある優れた報道活動(調査報道、スクープなども含む)を行ってきた放送番組関係者、放送局、団体などを顕彰します。

 初年度の対象期間は、2002年4月〜2003年3月の1年間ですが、そのうち4月〜9月を上期、10月〜翌3月を下期として、それぞれ報道活動部門委員会が入賞候補を選びます。上・下期の入賞候補のなかから大賞のほか、数本の優秀賞を選定し、2003年5月のギャラクシー大賞発表に合わせて初の贈賞を行う予定です。

2002年10月

報道活動部門委員長 音 好宏